第9回日本ヒト脳機能マッピング学会大会 お問い合わせ先はこちらをご参照ください

ご挨拶

このたび、第9回日本ヒト脳機能マッピング学会大会を平成19年3月16日・17日の2日間、秋田市にて開催することになりました。本学術大会では最先端の画像診断技術を駆使して、臨床と基礎の両面から、記憶、認知、学習、言語、行為などの認知機能と、その発達や障害、機能回復等に係わる神経科学の理解を深め、意見を交換することを目的としております。現在、医学的見地のみならず社会的な問題として注目される高齢者の認知症や小児の学習障害などに関連して、この分野の研究の進歩に社会的な期待が高まっております。研究に用いられる方法論には、PETやSPECTを用いた脳循環代謝測定、機能的磁気共鳴画像(fMRI)、脳波マッピング、脳磁図(MEG)、近赤外線スペクトロスコピー(NIRS)など最新の診断・画像機器が含まれ、被験者に苦痛(侵襲)を与えない検査法として、その有用性、実用性は高く評価され、臨床医学や心理学領域における重要性が増しております。

本大会では「信号源の探索」をメインテーマに掲げました。この研究分野は、臨床医学、基礎医学、心理学、障害医学、教育学まで幅広い領域を包含しており、折にふれてこのような原点に立ち返ることが重要であります。脳機能マッピングの原点に立ち、測定される信号のメカニズムを振り返りマッピング信号がどのような脳機能を反映するかを再考することで、新たな臨床応用などの発掘や道しるべになるようにと考えて企画しました。

秋田において、会員の皆様多数のご参加を得て意義深い学会になることを願っております。3月中旬の秋田は長い冬から開放されようやく春に向かう兆候が見られる季節です。料理もおいしく、お酒もおいしく、温泉も豊かな「こまちの里」秋田へ多くの皆さまのご参加をお待ちしております。

平成18年10月
第9回日本ヒト脳機能マッピング学会大会会長
独立行政法人 放射線医学総合研究所
分子イメージング研究センター センター長